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福建省から帰ってしばらくすると、中国人から連絡が入る。
話の内容は、日本のソフト開発会社が、福清で技術者募集の新聞広告を出したとのことで、
日本の会社を調べてくれとのことだった。
100人を募集している。
名士の配下のブローカーは誰も知らないという。
しばらくして、新聞には会社名しか出ていないが、広告を出した新聞社から聞き出し、
日本での連絡先や個人名、電話番号などが記載されたメールが届く。
私は探偵ではないので、知り合いのブローカーに話をすると、
彼が調べるというので、詳細を引き継ぎする。
福清でも大騒ぎをしている。
中国では、人材輸出はなど全ての商売は免許制です。
留学センターは、もちろん営業免許を持っています。
しかし、ブローカーは営業免許を持っていません。
ブローカー業そのものは違法ではないようです。
しかし、営業免許をもっていないので広告ができません。
新聞社は、日本の企業からの広告依頼だったので掲載したとのことです。
結局、知り合いのブローカーは東北にあるソフト会社まで行って
調べていますが、実態が掴めなかったようです。
彼は、推測をいれて、コンピュータ技術者の派遣会社を設立した日本人が、
在日中国人から福清に行けば、いくらでも人材が集まると聞いて、
在日中国人と福清にいき新聞広告をだしたようです。
福清からの連絡では、面接会場のホテルには一人も応募者が来なかったようです。
日本人も思い知ったと思います。
日本の産直販売の買い付けではないので、
信用のない日本人が買い付けにいってもだれも応募しないということを。
『国境の街の人事局』で書いたように、
人材輸出の仕事は、もともと地方政府の利権だったのです。
それを、中国側も利権を守る方策を考えないものだから、民間人が勝手にやり始めて、
美味しい利権がなくなってしまったのです。
それで、日本政府と結託して、
技能研修の人材輸出は、輸出窓口を認定制度にしたのです。
こんな恐ろしい国家権力の利権の中に手を突っ込むのは危険なんです。
命があっただけでもよかったと思ったほうがいいですよ。
中国側の人材輸出は、中国人ブローカーに任せておけばいいのです。
日本側は無料か、1人5万円も出せば買付けできます。
福清の名士の蛇頭に聞くと、日本に行きたい技術者からの謝礼は1人100万円以上とのことです
実際の実務は、は配下のブローカーがやってます。
彼らの取り分もあるでしょう。
日本での就職先を開拓するブローカーの取り分もあるでしょう。
彼のところにいくら配分があるかは、恐ろしくて聞けません。
彼も共産党幹部への上納があるでしょう。
その金額が一番しりたかったのですが、怖くてとうとう聞けませんでした。
中国人技術者を採用すると、その技術者が他社の技術者を引き抜いてきます。
でもね、このことは、逆もあるということです。
ひどい時は、あっという間に全員いなくなります
中国人の営業を採用します。
営業といっても、人材の仕入れが中心です。
人材がいれば、販売先はいくらでもある時代でしたから。
好況の時は、どこも人材なんです。
中国人の営業だからといって、中国人の仕入れが上手なわけではありません。
口では、いくらでも集めてくるシナリオ言いますが、
現実には、集めて来ません。
中国人技術者は単価のいいところに移動しているのです。
日本人のように年功序列賃金体系など、期待していません。
短期に金を貯めることしか考えていません。
大学を卒業して、大連で1年半働いて、日本へ来て半年です。
いま、45万円もらっているといって給与明細を見せます。
50万円欲しいというのです。
これを聞いていた中国人の営業が、
福建省から、30万円で100人集めてくるというのです。
どうやってというと、福建省にルートがあるというのです。
福建省だと経験3年で、給与は25万円から30万円も出せば、100人くらいは簡単だというのです
「お前ね、日本で韓国人と中国人の技術者を30人集めると言って、入社したよな」
「このご時世だから、むつかしいよ、お前にできるなら、他のやつでもできると言ったら、お前、なんて言った」
「いやだな、その話は忘れて下さいよ」
結局、押し切られる格好で、
招聘しても良いことにしましたが、
100人なんて無理です。
10人くらいですかね。
それも入社してすぐに退職します。
それで、福建省に行ってみることにしたのです。
それに中国の仏教事情を調べたかったんで、急遽いくことにしたのです。
もちろん、この中国人の営業は連れて来ません。
好況の時は無理なんです。
どこも狙っているんですから、自分のとこだけ来てくれるはずがないのです。
でも中国人は 100 という数字が好きですね。
たくさんを強調するときには、100を使います。
厳密に100という数字ではありません。
『百姓』という言葉がありますね。
『周』の時代、中国は農民も『姓』を持っていたのですね。
農民というよりも、国民、市民ですね。
貴族以外は農民ですから、たくさんいますよね。
百は、たくさん です。
『姓』の数を数え切れないほど、たくさんいる という意味ですね。
中国では、『百姓市』を時々見かけます。
日本で言えば、『市民祭』です。
同じように屋台や露店がでて野菜や、食品、民芸品などの販売もされています。
好況のときはどんなにあがいても技術者は集まりません。
ソフト開発業界は好況で、仕事はたくさんあります。
技術者がいれば、いくらでも受注できます。
それで、ソフトウェアーの開発をしたこともない、
コピー機や携帯電話販売の若い営業マンが独立して、
人材派遣のソフト会社を設立して、業界を席捲しました。
昔からのシステム開発会社などは素人扱いです。
すごい時代でしたね。
世の中に、リーマンショックというのがありました。
これがまた業界を一変しました。
業界の前に日本の会社、世界中の会社がおかしくなりました。
当然、システム開発業界は、企業からのシステム開発の発注がストップし、
大不況に突入します。
今までの技術者不足から、
技術者が過剰になって溢れ出したのです。